NAGA

( 2012 -  )

 東京からクアラルンプールを経由してコルカタへ、そこから空路でディブルガールへと行き空港から車でシブサガールまで2時間半。翌朝バスでソナリ村、乗り換えでモンタウンに着く頃には4日経っていた。

 この土地は1980年代に最後の首刈りが行われたという、元首刈り族の土地である。

 

ナガランドという地域がインドにある事はあまり知られていない。だが、ここは第二次世界大戦の時に日本軍が行ったインパール作戦の舞台となった土地であり、当時、日本人は彼らとともに戦っていたのだ。作戦自体は散々なものであったが、その後ナガ人はナガランド独立を目指し運動を始める。

 彼らの願いは国際的な場面でも無視され続けてきたが1975年にシロン和平協定を結び、とうとう独立を断念した。

 その後も独立を目指す急進派による武装闘争(2015年6月にもインド軍と衝突している)があり、外国人はナガランドへ入る事を制限されてきたが、この前年パーミッションが不要となり私はナガランドを訪れた。

 

 それにしても宣教師というのは凄い。文献で調べた彼ら独自のアニミズム文化はすっかりキリスト教へと変わっており。首刈りに成功した戦士の証であるタトゥーは炎や十字架がモチーフへと変わり、村中の人が教会へと祈りに来る。その信仰心の強さは凄まじく、英軍と戦っていた過去は想像もつかない。

 若者たちの英語は私のつたないそれよりも遥かに素晴らしく、中にはiPhoneを持っている男の子もおり、彼らと私は今もFacebookで繋がっている。

 

 人の歴史は本で読むとつい最近の事のように感じてしまうが、実際はとても長い時間が流れており、その間に失われていくもの、変化するものが現れるのは当然の事だろう。近代的に生きる事が正しいのか、連綿と続いてきた暮らしを保つ事が正しいのか、答えはどちらでもなく自分が長く続いてきた歴史の先端に立っている事を忘れず感謝して生きる事なのかもしれない。